エイジス(4659)|20年3月期ざっくりレビュー

エイジス(4659)が2020年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況

売上高は+2.6%の増収、営業利益は+13.2%の増益となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

エイジスは小売店の棚卸代行サービスの大手です。
近年は「リテイルサポート」という棚卸業務から派生した商品補充・店舗改装等を請け負うサービスや、海外事業を成長のドライバーに据えています。

当期のセグメント業績を確認します。

まず主力の棚卸代行サービスは、売上高17,228百万円(対前年比▲0.7%減)、セグメント利益3,594百万円(同+17.6%増)と減収増益でした。
既存顧客でRFID導入による減収等があったものの、業務の繁閑格差が縮小したことで生産性が向上し、増益となりました。

エイジスの棚卸事業については、仕事量にバラツキが大きいと、業務の山では未経験で生産性の低いアルバイトを投入しなければならず、逆に仕事の谷では優秀なベテランを遊ばせることになるので、利益率が下がる構造です。したがって繁閑差の抑制は利益率向上につながります。

出典:エイジス決算説明資料

次にリテイルサポートサービスについては、売上高8,598百万円(対前年比+12.9%増)、セグメント利益530百万円(同+8.6%増)と増収増益でした。
店舗改装業務の受注拡大とオペレーションの効率化により、好調だったようです。

最後に海外棚卸サービスですが、売上高2,574百万円(対前年比▲4.8%減)、セグメント利益133百万円(同▲34.0%減)と不調でした。
来期の見通しも良くなく、ここのテコ入れが目下の課題でしょうかね

3.まとめ

近年は、アパレル業界等で商品にICタグが取り付けられ、機器を使用して効率的に棚卸を行う事例が出て来ているため、「将来の事業の見通しが良くないのでは?」と割安放置されがちな企業です。

とはいえ、まだ足元の業績は堅調ですし、今年3月の安値でPER5倍台というのは流石に割安だったのではないでしょうか。

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