新晃工業(6458)|19年3月期ざっくりレビュー

新晃工業(6458)が2019年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況


売上高は+1.4%の増収、営業利益は▲1.9%の減益となりました。
当期利益については、過去最高益とほぼ同水準となっています。


来期予想を見ると、売上は横ばいである一方、営業利益以下は強気の予想となっています。

以下は長期の業績推移

2.事業動向

新晃工業は、セントラル空調システムに使用される空調機器のメーカーであり、AHU(エアハンドリングユニット)という製品では、国内シェア4割を有しています。

同社のセグメントは、「日本」と「アジア」の2区分に分かれており、国内は絶好調、海外は絶不調という状況となっています。

まず「日本」セグメントですが、現在はバブル期に建設された設備の更新需要が盛り上がっているとともに、一部メーカーの撤退もあって仕事量は豊富です。セグメント売上高は368億円(+8.0%増)、セグメント利益は62億円(+15.0%増)となりました。

もう一方の「アジア」セグメントでは、中国を中心に空調機器の生産・販売を行っています。
当期は価格競争の激化によって業績がドン底まで落ち込んでしまい、セグメント売上高は41億円(▲34.2%減)、セグメント損失は▲9億円(赤字転落)となりました。
(ただし現地子会社への出資率は50%であるため、最終利益段階では、非支配株主損失によって少し緩和されます。)

3.まとめ

決算と合わせて増配も発表しており、株主としては非常にありがたいことです。

来期業績については、おそらく中国子会社の業績改善を織り込んでいるのかと思いますが、経済動向をふまえると状況は予断を許しませんので、営業利益は下振れも有り得ると思います。

過去に詳細な分析を行った記事はコチラ

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