家電量販店の月次売上に見るペイペイ100億円の威力

こんにちは。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)と申します。

ヤフーとソフトバンクが共同出資するスマホ決済会社ペイペイは、昨年12月4日から13日にかけて、購入額の20%分のポイント(クジに当選した人は全額)を還元するキャンペーンを実施しました。
当時、家電量販店のレジに長蛇の列ができたことは記憶に新しいですね。

それから約1ヵ月が経過し、家電量販店各社の12月の月次売上が開示され始めました。実際に各社の売上はどのくらい押し上げられたのでしょうか?

各社の数値を確認してみました。

1.各社の月次売上高

まず、上場している家電量販店チェーンのうち、2019年1月10日時点で月次売上を開示している企業の数値を比較しました。

(1)ペイペイ加盟店

・ビックカメラ
ペイペイの恩恵を受けた企業として真っ先に名前が挙がるのがビックカメラです。
全店前年比を見ると123.4%となり、前年比で2割ほど売上が増加したことが分かります。
出典 :ビックカメラ月次売上高

・エディオン
大手チェーンのエディオンも、他社に少し遅れて12/4よりペイペイの対応を開始しました。
直営店前年比を見ると104.5%となっています。
出典 :エディオン月次開示情報

・コジマ
ビックカメラグループのコジマもペイペイに対応していた家電量販店です。
全店前年比を見ると116.8%となっています。
出典 :コジマ月次売上速報

(2)非加盟店

家電量販チェーンの中には、ペイペイを利用できなかった会社もあります。 業界第2位のケーズホールディングスはそんな企業の1社です。同社の月次売上を見ると、グループ売上高は99.4%となっていました。
 出典 :ケーズホールディングス月次情報

2.キャンペーンの効果は!?

家電量販店内におけるペイペイ加盟店と非加盟店の月次売上高を比較すると、ペイペイのキャンペーンによって、単月の売上高が+5~24%ほど押し上げられた計算になります。

ただ、エディオンは他社よりもペイペイの対応時期が遅かったため、需要の取り込みが不十分になったのかもしれません。ビックカメラとコジマの2社だけを見れば、約2割の増収効果があった形です。

キャンペーンが開催されていたのは正味10日程度でしたので、結構大きな効果があったと言えそうですね。

このキャンペーンのおかげで、競合他社も追随して各種施策を次々と実施しているので、消費者の立場から言えばお得な買い物がしやすくなりありがたい話です。


ちなみに、決済会社側としては、スマホ決済を普及するとともに、消費者の購買データを得るプラットフォームの立場を得ることが狙いなのだそうです。
購買データというのは、それだけの価値がある資産なのでしょうかね?

それでは

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