[名証・札証・福証] 地方単独上場銘柄は過小評価だ!

こんにちは。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)と申します。

日本国内の現物株取引所は、2019年現在、日本取引所グループ(東証・JASDAQ・マザーズ含む)、名古屋証券取引所(名証)、札幌証券取引所(札証)、福岡証券取引所(福証)の4か所となっています。
上場企業の大半は日本取引所傘下の東証・JASDAQ・マザーズ市場のいずれかに上場していますが、一部、地方取引所にのみ単独上場している企業も存在します。

これらの地方単独上場企業は、以下のような要因で株価が過小評価(ディスカウント)されていると考えられます。

単純に知名度が低い

取引量(流動性)が低い


株価指数に連動する買いが無い


地方単独上場銘柄のディスカウント幅は?

昨年の12月、名証単独上場企業であった未来工業(7931)が、東証一部にも重複上場することとなりました。

同社は独自の電設資材を開発販売するとともに、「ホワイト企業」としても有名なニッチトップ企業です。

以下は、未来工業が東証への重複上場を発表した前後の株価の値動きとなります。



発表日の終値2,135円に対して、翌日から株価は大きく上昇、2日後には約40%高の3,040円にまで高騰しました。

思惑による投機的な売買もあったでしょうが、その後の株価も比較的堅調です。
(12月下旬にかけて一度下げてますが、日本株全般が大きく売り込まれた時期であり、未来工業だけが下落したわけではありません。)

同じような事例は、東証と大証が合併した際にも見られ、合併報道によって大証単独上場企業の株価が上昇しました。

参考:「東証大証来秋合併」で大証株急騰の裏。

いずれにせよ、地方単独上場銘柄は割安となっており、東証に重複上場または指定替えすることにより一定の上昇が見込める、と言えます。

しかし、単独上場銘柄の株価すべてに+40%も上昇余地があるとすれば、大きな投資チャンスがあるような気がしますね。

もし地方証券取引所がなくなったら?

以下はお遊びのような分析ですが…

もし、地方証取が閉鎖となり全銘柄が東証上場となった場合、どういった影響があるのでしょうか?

今回は、福証銘柄を対象に考えてみました。


【前提】
①対象企業は福証単独上場の26社

②東証一部の時価総額基準(40億円)を満たす企業は、未来工業の指定替え時の株価上昇率(約4割)を参考に、時価総額が+40%増加するものとする。

③それ以外の企業についても、知名度・流動性の向上により時価総額が+5%増加するものとする。

【結果】

福証単独上場銘柄の時価総額は、1月20日時点で2,363億円です。

前提条件に従って各社の時価総額を試算すると、3,242億円+878億円の増加!(あくまで推計ですが)となります。

まとめ

かつて、地方証券取引所には地場の有望企業を発掘するという役割があったのでしょうが、今は情報の伝達やお金の動きに地理的な制約は無くなっています。

他市場と差別化できないのであれば、上場銘柄の価値を破壊していることにもなりますので、東証へと統合されていくのが自然な流れと思われますね。


他方、投資家からすれば、知名度が低く指数の買いも入っていないため、バリュー株が見つかりやすい環境と言えそうです。

更に、将来的にも東証への指定替えによりディスカウントが解消されるシナリオも期待できます。

あれ?掘り出し物を探す場という意味では、大いに存在意義はあるのかも?

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