葬儀業界の季節変動について


みなさんこんにちわ。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)と申します。
年明け早々なにやら縁起の悪い話ですが、本日はお葬式の話をしたいと思います。

あ、すみません。
正確には、上場している葬儀業界の企業についてお話をしたいと思います。


現在、葬儀業界の中では、業界最大手の燦ホールディングス(9628)、ティア(2485)、平安レイサービス(2344)といった企業が上場しており、その他にも関連サービスを提供する鎌倉新書(6184)、ビューティ花壇(3041)等の企業が存在します。

あまり変化のなさそうな業界・セクターですが、四半期ごとに業績を見ていくと意外に季節変動が大きい、すなわち儲かる時期と閑散期が分かれていることはご存じでしょうか?

1.葬儀会社の業績に見る季節変動

(1)業界全体の業績


ますは市場全体に関するデータを確認します。
経産省が作成している「特定サービス産業動態統計調査」では、葬儀業の月別売上高および取扱件数を集計・公表しています。

平成24年度から平成29年度までの四半期ごとの葬儀件数をグラフにすると以下の通りになりました。

経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」より作成


これを見ると、10~12月期、1~3月期に目立って葬儀取扱件数が増加していることが読み取れますね。



(2)個別企業の業績

続いて、個別企業の動向も確認します。
以下は、業界最大手である燦ホールディングス、かもねぎも投資をしている平安レイサービスの直近決算の有価証券報告書から、四半期ごとの業績を示した箇所を抜粋したものです。
なお、両社とも3月期決算の企業であり、第1四半期は4~6月、第2四半期は7~9月、第3四半期は10~12月、第4四半期は1~3月に対応します。両社とも利益の約6割超が下期(10月~3月)に集中していることが見て取れるかと思います。

燦ホールディングス(9628)

平安レイサービス(2344)

やはり葬儀セクターの企業は冬場に業績が伸びる傾向があるようですね。

2.季節変動の要因は


日本人の死因順位は、1位が悪性新生物(ガン等)、2位が心疾患、3位が脳血管疾患、4位が肺炎となっています。(出典:厚生労働省
このうち、「心疾患」や「脳血管疾患」等は、冬場の方がリスクが大きくなると言われており、死亡率も夏場に比べて冬場の方が高くなるようです。

すなわち、「冬場は死亡率が高い=葬儀会社の売上が増える」という関係があるということです。

言われてみればその通りだという話なのですが、自分もこのセクターに投資をした当初は、そういった業界特性が理解できておらず、上期の利益進捗度が低いのをみて、ヤキモキしてしまいました。

.余談として

かもねぎも投資している平安レイサービス(2344)ですが、安定した業績と増配傾向が続いている優良企業であり、現在はPER8倍台、配当利回りも3.3%と割安感があり、500株以上買うと株主優待も頂けます。
預金の代わりに資産を置いておくにも良い銘柄だと思うんですが、もっと人気出ませんかね?(ポジトーク)

平安レイサービスの長期業績推移


さて、今はまさに葬儀屋のかき入れ時な冬本番。
くれぐれも体調には気を付けてご自愛ください。

それではまた。

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