セゾン情報システムズ(9640)が2021年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。
1.決算概況
売上高は▲4.5%の減収、営業利益は▲13.3%の減益となりました。前期に大規模な事業整理損を計上した反動で、当期利益は大幅な増益です。
以下は長期の業績推移となります。
2.事業動向
セゾン情報システムズの主力事業は二つあり、一つが親会社のクレディセゾン向けシステムを手掛けるフィナンシャルITサービス事業、もう一つがビジネス向けソフトウェア製品を扱うHULFT事業です。
フィナンシャルITサービス事業は、売上高9,553百万円(前期比▲4.8%減)、セグメント利益1,050百万円(同▲18.6%減)と減収減益でした。既存のシステム運用案件が終了したことが影響したようです。
もう一つのHULFT事業については、売上高が8,398百万円(前期比▲2.1%減)、セグメント利益が2,468百万円(同+5.3%増)と減収増益でした。
「HULFT」というのは、同社が開発販売するファイル転送ソフトの名称であり、同分野で国内シェア1位、世界シェア2位と高い競争力を有しています。
前期に一過性需要があった反動で減収となったものの、イベント・相談のオンライン化でコスト削減が図られたようです。
また、2021年秋のリリースを目指して「HULFT Square(ハルフトスクエア)」という新製品の開発を進めており、研究開発費が前期比で約8億円増加しました。
当期の営業利益の減益幅は前期比▲4億円ですので、主要因はこの新製品の開発費用といえそうです。
新製品の開発費は、当期に新設されたセグメント「リンケージ事業(売上11億、セグメント損益▲5億円)に紐づいていそうですね。
3.まとめ
クレディセゾンの下請けSierから、パッケージソフト会社への転換に向けて奮闘中です。
新製品「HULFT Square」ですか・・・何のソフトかさっぱりわかりませんが、うまく立ち上がってくれることを期待したいです。
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