上村工業(4966)|21年3月期ざっくりレビュー

上村工業(4966)が2021年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況

売上高は7.1%の増収、営業利益は+25.9%の増益となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

上村工業は、プリント基板や電子部品向けのめっき薬品を製造する企業です。
長年の利益の積上げで財務状況がしっかりしており、キャッシュリッチかつ、含み益のある賃貸不動産も保有しています。

当期のセグメントごとの経営成績を見てみます。

めっき薬品等を扱う「表面処理資材事業」については、売上高431億円(前年同期比+11.9%増)、セグメント利益83億円(同+30.3%減)と絶好調でした。
主力のプリント基板用及びパッケージ基板用めっき薬品が、5G関連向けの需要増加やテレワーク、オンライン学習の急速な普及を背景としたパソコンやデータセンター向けの需要拡大等で伸長したようです。

めっき加工用の機械を扱う「表面処理機械事業」についても、売上高78億円(前年同期比+5.3%増)、セグメント利益9億円(同+23.8%増)と増収増益でした。半導体ウエハー用の高付加価値なめっき用機械の販売が伸びたようです。

3.まとめ

決算と合わせて、1対2の株式分割・20億円の自社株買い・中期経営計画を発表していました。
近年は自社株買いを積極的に実施する等、より株主価値を重視した経営をしてくれており、大変ありがたいことです。

中計は売上・利益目標は保守的な内容ですが、新製品の開発や製造出荷体制の強化等、持続的な成長に繋がる施策を着実に進めて欲しいですね。

0 件のコメント :

コメントを投稿