パイプドHD(3919)|20年2月期ざっくりレビュー

パイプドHD(3919)が2020年2月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況

売上高は14.5%の増収、営業利益は+252.9%の増益となりました。

見かけの増益幅が大きく見えますが、前期は営業担当者の積極採用により販管費が膨らんでいましたので、巡航ラインに戻って来たような形です。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

パイプドHDは、自社開発した「SPIRAL」というプラットフォーム環境の販売を中心に、そこから派生する様々なサービスを提供するシステム会社です。

「SPIRAL」というのは、データベースにアプリケーションの開発・実行環境がセットになったもので、例えば「顧客ごとの対応履歴を管理できる問い合わせフォーム」みたいなものを、中小企業でも簡単に作れる環境のようです。

この「SPIRAL」は月額課金型のストックビジネスであり、当期末のアカウント数は3,680件(+95件)と緩やかな成長が続いています。

次にセグメント別に業績を見てみます。

主力の「情報資産プラットフォーム事業」は、売上高4,249百万円(前期比+15.8%)、セグメント利益1,419百万円(前期比+71.3%)と堅調でした。
売上高の増加とともに、販管費が前期から減少したこともあって大幅な増益となっています。

それ以外のセグメントでは、「広告事業」が売上高727百万円(前期比+50.8%)、セグメント利益309百万円(前期比+381.5%)と絶好調でした。
SPIRALを活用したアフィリエイト管理システム等が好調だったようです。

この他、「販促CRMソリューション」「Xtech」「社会イノベーション」といったセグメントがありますが、いずれも利益は軽微か、赤字なため割愛します。

3.まとめ

最後に来期予想を確認します。


レンジ形式での開示であり、レンジの上限は「新型コロナウイルスの影響が早期に収束する場合」、レンジの下限は「上期末の2020年8月末まで影響が継続する場合」となっています。

うーむ、コロナの影響は少ない業種という見立てだったんですが…レンジ下限寄りの業績を想定した方が良いかもしれませんね。

チャラチャラした事業を整理縮小して、きっちりと利益を上げて欲しいところです。

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