メディカルシステムネットワーク(4350)|22年3月期ざっくりレビュー

メディカルシステムネットワーク(4350)が2022年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況


売上高は+2.3%の増収、営業利益は+12.3%の増益となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

メディカルシステムネットワークは、調剤薬局の経営をサポートする「医薬品ネットワーク事業」と自社の調剤薬局チェーンを運営する「地域薬局支援事業」を経営の柱としつつ、医療・福祉に関する様々なビジネスを実施しています。

決算説明資料から、当期の事業別の動向を確認します。
営業利益の増加の大層を占めるのは、「医薬品ネットワーク」事業です。
本事業は、調剤薬局向けに薬価の価格交渉を代行したり、不良在庫を加盟薬局間で融通する、といったサービスを提供しています。

近年は、厚労省のガイドラインの影響などで、薬価の交渉が複雑化しており、薬局側のアウトソースのニーズが増大しています。また、同社は医薬品発注の電子化を推進し、返品・急配等の削減に協力を求め、卸の流通コストの負担を軽減させていることから、医薬品卸側からも取り組みを高く評価されています。

当年度末においては、薬局の加盟数が7,401件(前年比+1,285件)と大幅に伸長しました。これに伴い流通額に連動する手数料等の収入が増加したようです。

それ以外の事業の動向を見ると、調剤薬局の運営を行う「地域薬局事業」は、前期落ち込んだ処方箋枚数が一定程度回復し増収となったものの、減益となりました。

ジェネリック医薬品の販売を行う「医薬品製造販売事業」については、取扱成分・品⽬数が34成分68品⽬(2021年3⽉末)から 41成分82品⽬(2022年3⽉末)へと増加し、増収増益となりました。

3.まとめ

決算と合わせて次期中期計画を公表していましたので、ざっと眺めてみます。
まずは数値目標。4年後に約7割の営業増益を計画しています。
医薬品ネットワーク事業と後発医薬品製造が成長ドライバーとなり、デジタルシフト事業を含めた「薬局支援3事業」で+30億円の増益を目指す内容です。

ぱっと見は意欲的で良い中計なのですが、気になる点は大規模な投資を計画する「地域薬局事業(調剤薬局の運営)」で利益成長がない点です。


4か年で投資キャッシュフローは180億円の支出超過となっており、地域薬局事業で「年間25店舗出店」と記載があることから、この投資CFの大半は薬局の新規出店に充てるものと考えられます。

これだけ資本を投下するにも関わらず、地域薬局事業は4年後にも減益予定、投資の成果がまったくありません。
競争力が高く・収益性の高いビジネスで得られた資金を、収益性の低い事業に投資をするという中期計画になっており、この資本配分には大きな問題があると思います。

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