上村工業(4966)が2022年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。
国内外のパッケージ基盤メーカー各社において製造設備の投資が発表されており、該当する設備が稼働すれば、上村工業のめっき薬品の供給も伸びることから、数値を修正したとのことです。
1.決算概況
売上高は+29.2%の増収、営業利益は+47.0%の増益となりました。以下は長期の業績推移となります。
2.事業動向
上村工業は、プリント基板や電子部品向けのめっき薬品を製造する企業です。
長年の利益の積上げで財務状況がしっかりしており、キャッシュリッチかつ、含み益のある賃貸不動産も保有しています。
当期のセグメントごとの経営成績を見てみます。
めっき薬品等を扱う「表面処理資材事業」については、売上高599億円(前年同期比+38.9%増)、セグメント利益127億円(同+52.7増)と絶好調でした。
主力のプリント基板用及びパッケージ基板用めっき薬品が、5G関連や半導体関連の需要拡大等で伸長したようです。
めっき加工用の機械を扱う「表面処理機械事業」については、売上高70億円(前年同期比▲10.4%減)、セグメント利益6億円(同▲25.7%減)と減収減益でした。汎用的な表面処理機械の販売がいまいちだったようです。
3.まとめ
決算と合わせて中期経営計画の更新(上方修正)を公表していました。
「中期経営計画の更新に関するお知らせ」より |
コロナ禍の供給混乱で計画通りに設備が立ち上がるか不透明であること、ロシア・ウクライナ紛争といったリスク要因はあるとのことですが、計画達成を目指して頑張っていただきたいです。
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