こんにちは。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)と申します。
今回は自動車の補修部品商社であるSPK(7466)を見てみます。
同社は日本有数の連続増配企業として知名度が高く、2019年3月期で増配記録を20年に伸ばす見込みです。(日本企業の中では花王(4452)に次ぐ第2位)
一方、知名度の割に事業内容を紹介したレポート等はあまり見当たらないので、今回は同社の配当以外の部分をメインにご紹介できればと思っています。
目次
1.事業内容
2.財務状況
3.まとめ
SPKの事業別売上推移
国内の約8千万台の国産車・外車を対象に数万点の補修部品・用品を取り扱い、地域の部品商やカー用品店に卸しています。
補修用部品を専門に扱う商社は中小企業が多く、SPKは業界の中でも大手に位置する企業であるようです。
3事業の中では規模が最も小さく、売上の変動は最も激しいです。
以下は事業の体系図です。
地域別の内訳は、国内向けと海外向けが半々程度です。
四輪車用・補修部品の出荷額推移
SPKの事業の中心である国内市場はここ数年横ばいで推移しています。
一方、同社の国内営業本部の業績を見ると、この期間に売上を3割伸ばし、国内シェアを拡大させています。
(2010年度:170億円→2016年度:221億円)
会社四季報の情報によれば、SPKは軽自動車向けに強みを持っているようです。
日本では、車両保有台数に占める軽自動車の割合が増加しており、今では全体の4割が軽自動車となっています。(以下のグラフの赤い部分)
このような市場構造の変化が、SPKにとっては追い風となったのかもしれません。
数値は各年度の有価証券報告書における「主要な経営指標等の推移」を拾いました。
過去15年間で赤字に陥ったことはなく、ROEも8%前後の水準が続き、連続増配を支える業績の安定感が見て取れます。
補修用部品というものは、完成車向けの組付け部品と比べれば市場規模は一桁小さいものの、景気変動の影響をあまり受けず確実に売れる商品です。
さらに、完成車向けの取引であれば、自社よりも大きなメーカーから厳しいコストダウン要求を受けますが、補修品の販売であれば、売り先は整備工場やカー用品店になりますので、値引き圧力も軽くなることでしょう。
そんなわけで、ニッチだが利幅を得やすい市場で一定のプレゼンスを持っているというのが、SPKの特徴であり魅力であると言えそうです。
ここでは、ベンジャミン・グレアムの提唱した「正味流動資産価値」見てみます。
直近決算(19年3月期第3四半期)におけるSPKの正味流動資産は121億円(流動資産197億円-負債76億円)となっています。
これに対して現在の時価総額は116億円(自己株を除くベース)。
株価は正味流動資産価値(121億円)を下回る割安圏にありますね。
・予想PER :7.84倍
・実績PBR :0.72倍
・予想配当利回り :2.90%
いやー普通に安いと思うんですが。
本ブログ内で銘柄分析を行った企業の一覧を作成しました。
今回は自動車の補修部品商社であるSPK(7466)を見てみます。
同社は日本有数の連続増配企業として知名度が高く、2019年3月期で増配記録を20年に伸ばす見込みです。(日本企業の中では花王(4452)に次ぐ第2位)
一方、知名度の割に事業内容を紹介したレポート等はあまり見当たらないので、今回は同社の配当以外の部分をメインにご紹介できればと思っています。
目次
1.事業内容
2.財務状況
3.まとめ
1.SPKの事業内容
(1)事業構成
同社の事業は、①国内営業本部、②海外営業本部、③工機営業本部の3つに分かれます。SPKの事業別売上推移
①国内営業本部
売上240億円と過半を占める主力事業です。国内の約8千万台の国産車・外車を対象に数万点の補修部品・用品を取り扱い、地域の部品商やカー用品店に卸しています。
補修用部品を専門に扱う商社は中小企業が多く、SPKは業界の中でも大手に位置する企業であるようです。
②海外営業本部
海外で走行している日本車向けに整備・補修部品を輸出する事業です。世界80か国に販売しており、三国間貿易も推進しています。③工機営業本部
建機や農機メーカー向けに組付け部品を供給する事業です。3事業の中では規模が最も小さく、売上の変動は最も激しいです。
以下は事業の体系図です。
出典:SPKホームページ |
(2)市場動向
自動車用補修部品の市場規模は、日本自動車部品工業会の「出荷動向調査」によると、加盟企業の出荷額ベースで約1.6兆円(16年度)となります。地域別の内訳は、国内向けと海外向けが半々程度です。
四輪車用・補修部品の出荷額推移
日本自動車部品工業会「出荷動向調査」「組付・補修別出荷額」より作成 |
SPKの事業の中心である国内市場はここ数年横ばいで推移しています。
一方、同社の国内営業本部の業績を見ると、この期間に売上を3割伸ばし、国内シェアを拡大させています。
(2010年度:170億円→2016年度:221億円)
会社四季報の情報によれば、SPKは軽自動車向けに強みを持っているようです。
日本では、車両保有台数に占める軽自動車の割合が増加しており、今では全体の4割が軽自動車となっています。(以下のグラフの赤い部分)
このような市場構造の変化が、SPKにとっては追い風となったのかもしれません。
出典:軽自動車検査協会「保有車両数の推移」 |
2.SPKの財務状況
(1)財務数値
まず、SPKの過去の業績推移を確認します。数値は各年度の有価証券報告書における「主要な経営指標等の推移」を拾いました。
過去15年間で赤字に陥ったことはなく、ROEも8%前後の水準が続き、連続増配を支える業績の安定感が見て取れます。
補修用部品というものは、完成車向けの組付け部品と比べれば市場規模は一桁小さいものの、景気変動の影響をあまり受けず確実に売れる商品です。
さらに、完成車向けの取引であれば、自社よりも大きなメーカーから厳しいコストダウン要求を受けますが、補修品の販売であれば、売り先は整備工場やカー用品店になりますので、値引き圧力も軽くなることでしょう。
そんなわけで、ニッチだが利幅を得やすい市場で一定のプレゼンスを持っているというのが、SPKの特徴であり魅力であると言えそうです。
(2)資産価値
収益面と合わせて資産価値も確認しましょう。ここでは、ベンジャミン・グレアムの提唱した「正味流動資産価値」見てみます。
直近決算(19年3月期第3四半期)におけるSPKの正味流動資産は121億円(流動資産197億円-負債76億円)となっています。
これに対して現在の時価総額は116億円(自己株を除くベース)。
株価は正味流動資産価値(121億円)を下回る割安圏にありますね。
3.まとめ
最後に現時点(2019年2月)のSPKの株価指標を確認します。・予想PER :7.84倍
・実績PBR :0.72倍
・予想配当利回り :2.90%
いやー普通に安いと思うんですが。
本ブログ内で銘柄分析を行った企業の一覧を作成しました。
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