テイカ(4027)|23年3月期ざっくりレビュー

テイカ(4027)が2023年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況

売上高は+18.1%の増収、営業利益は+13.5%の増益となりました。
以下は長期の業績推移です。

2.事業動向

テイカは世界首位品を複数有するニッチトップ系の化学メーカーです。

当期の業績をセグメント別に確認しますと、まず、機能性材料事業(旧・酸化チタン事業)は、売上高271億円(前期比+18.9%増)、営業利益22億円(同+2.2倍)となりました。世界シェア6割強といわれる日焼け止め用「微粒子酸化チタン」が収益源ですが、米国を中心に海外向けの販売が回復しました。

次に電子材料・化成品事業については、売上高262億円(前期比+18.6%増)、営業利益16億円(同△27.5%減)と増収減益でした。ICT・5Gインフラ向けの製品は在庫調整により減収、医療機器用の圧電材料は海外向けの販売が好調だったようです。

主原料のチタン鉱石の国際価格は過去最高値圏で推移しており、これが全般的に利益率に悪影響ですし、在庫が膨らむことで営業CFにも影響があったことでしょう。


3.まとめ

来期予想は、微粒子酸化チタンに関して、日本を含むアジア地域での需要回復も想定し、増収増益です。

コストアップ要因により減益予想もあると思っていたため、想定よりも堅調だなと感じました。アフターコロナで日焼け止めの需要の回復に引き続き期待します。

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