グローバルインフォメーション(4171)|21年12月期ざっくりレビュー

グローバルインフォメーション(4171)が2021年12月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況


売上高は+23.2%の増収、営業利益は+61.0%の増益となりました。

同社は2020年12月に上場したばかりの会社で長期の業績はわかりませんが、公開されている過去数年間の業績は以下の通り安定しています。

2.事業動向

(1)事業概要

グローバルインフォメーションは、海外の調査会社が発行するレポートを販売する代理店です。国内のほか、台湾や韓国等でも事業を展開しており、売上の約3割が海外です。国内には競合が3~4社ほどあるものの、他社と比べて規模が格段に大きく、取り扱いレポート数は二桁は違うとのことです。

強みとしては、品ぞろえが豊富であることに加えて、ホームページ上でレポートの要約(日本語版)を公開したり、レポートの試読サービスを提供することで、数十万円という高額なレポートを顧客が安心して購入できる環境を提供している点にあります。
特に試読サービスは、調査会社からデータを預かるので信頼関係が大事であり、同社の販売力や過去の取引実績が可能にしているものです。新規参入企業が簡単に真似できない仕組みと思われます。

また、創業者の娘婿である役員が、IOT機器の販売を行う新規事業に取り組んでいます。

(2)当期の動向

主力の市場調査レポート事業については、売上高2,288百万円(前年同期比+26.5%増)と大幅増収となりました。国内、韓国支店を中心とした海外ともに好調に推移したようです。また、コロナ禍で営業活動がリモート方式に切り替わったことで販管費も抑制され、大幅増益につながった模様です。

その他、年間情報サービス事業や委託調査事業は微増収、コロナの直撃を受けた国際会議・展示会事業は売上が大幅に落ち込みました。

また、新規事業のIOT機器の販売事業については、LPWA通信の一規格である「ZETA」通信に係る機器を製造販売しており、今年度から本格量産が始まったようです。
売上は軽微で損益は赤字ですが、当たれば良し、外れても本業の黒字を食いつぶさない程度であれば許容できるかな、という感じです。

3.まとめ

僕の勤務先でも海外レポートを同社から購入することがあり、上場した時は「なんか聞いたことがある社名だな・・・。あ、あの会社!」と驚いた記憶があります。

上場後の株価は以下の通りで、まったく良いところがありません。


ですが、在庫を持たないビジネスモデルでBSは非常に綺麗、かつROEも20%超えと資本効率の面も優秀です。地味ですが手堅い商売も個人的に好みですので、ゆるりと応援していきたいなと考えています。

0 件のコメント :

コメントを投稿