コロナショック雑感 3/13「あー、キツい」

こんにちは。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)です。

みなさん、新型コロナショックで損していますか?

僕はめちゃめちゃ損しています。

2019年末に中国の武漢で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)は、全世界で約12万人の感染者、約4,500人の死亡者(いずれも3/13時点)が出ており、世界保健機関(WHO)が「パンデミックとみなせる」と表明しました。


市場の反応は、当初は軽い流行病という認識だったものの、各国へのウイルスの感染の広がりと、これに伴うサプライチェーンの混乱、飛行機の運休やイベントの自粛といった消費活動への打撃を警戒して下げ足を強めてきました。

株価指数の年初来騰落率(3/13時点)を見ると、日経平均株価が▲26.3%、NYダウが▲25.7%、独DAX指数が▲30.8%と軒並み下落。

日経平均株価のPBRはリーマンショック時に付けた過去最安値水準に接近しており、「リーマンショック以来の市場の暴落」と呼ぶべき記録的な状況です。



いやー、とにかく下落のペースが速いですね。秒速で福沢諭吉先生を失っています。

で、せっかくそんな歴史的な相場環境に身を置いていますので、一投資家として感じたこと(損してつらい)、考えたこと(損してつらい)、学んだこと(損するとつらい(ry)をブログに残しておこうかなと思った次第です。


今日の内容はこんな感じです。


1.資産額が増えるとドローダウンがきつい

2.山本潤さん、めっちゃ良いこと言う

3.懲りずに暴落に買い向かう

1.資産額が増えるとドローダウンがきつい

まずはこれです。

僕は2010年頃から株式投資をやってますので、リーマンショックは未経験なものの、東日本大震災(2011年)やチャイナショック(2015~2016年)といった数度のプチショックは経験しています。

特に東日本大震災は、当時入社1年目のペーペー社員だったのですが、弊社の東北地区の拠点は津波で崩壊、休日出勤する電車の中で福島第一原発が爆発するニュースをみて、「あっ、これは人生オワタのでは…」と思ったものです。

ただ、当時はまだ運用資産が数百万円と小さかったこともあり、保有株が▲10%下落しようが所詮は給料の1~2か月分という感じで、あまりお金を失う恐怖はなく、そこから1~2年はとにかく安くなった株をひたすら購入していたように記憶してます。

当時のブログを振り返ったら、2012年の大底付近でこんなこと書いてました。

日本株式の死(2012年5月26日・楽天ブログ)


一方で現在はというと、、、

当時と比べると資産額は一桁増えているのですが、それによって、同じ株価の下落率であっても、資産額のマイナス幅は遥かに大きくなりました。

少し具体的にいうと、今回のコロナショックでは、3か月で年収の2~3年分が吹っ飛びました

一昨日くらいは、帰宅してポートフォリオのチェックをしていたら、あまりの損失っぷりに気持ち悪くなってしまい、少し布団で横になってしまうくらいのダメージでした。(苦笑)

リスク許容度というのは、年齢や資産額によって変わってくるものなのですね。

2.山本潤さん、めっちゃ良いこと言う

さて、ちょうど暴落で食らいまくって布団で寝込んでるくらいのタイミングで、ツイッターを見てたらこんな記事が流れてきました。
(落ち込んでもツイッターをやるくらいの元気は残っていたみたいです。よかった!)

投資と大暴落 by yamamoto

これを書いた山本潤さんは、元々日本株式のファンドマネージャーだった方で、現在は(株)リンクスリサーチで投資に関する情報発信をされています。

この記事が震えるほど良い内容なのです。

株式投資には色々な正解がありますが、「優良企業への中長期投資」というスタイル、これがどういうものなのかを改めて思い出させてくれる内容でした。

一部引用させていただきます。
まだ読んでない方はリンク先で全文読んで写経してください。

投資家の中には、事業を応援する、社長を支援する、社員を育てるという意識を持たず、自分が買った値段のことばかり気にして、やれ下がった、また下がったとやきもきしたりしている人もいる。(中略)自分が信じて株主になったのであれば、その事業を信じ、経営を信じ、将来に増加するであろう配当を楽しみに、企業を応援してみてはどうか。
確かに株価が動いて値洗いもして、ファンドの成績を出したり、それもファンドマネジャーの仕事だが、あくまで参考の情報であり、年々ジワリと大きくなる投資先の成長が長期になればなるほど、業況拡大が配当に反映されるのである。その配当の増加のあり様を評価して株価は存在している。ドタバタ流通市場で株価が影のようにフラついている時にも、実態のある価値は不変だ
気分が悪い時は、こういう時ほど、旅をしてみては。コロナで安い。病気の知識があればそれほど感染するものではない。また、大切な人にこういう時ほどプレゼントを買ってはどうか。そして、こういう時ほど、少し贅沢してみてはどうか。

3.懲りずに暴落に買い向かう

このブログを書いている日(3/13)の日本市場は、日経平均が▲1,128円安(▲6.1%)と暴落、年初来安値をまたまたまたまた更新しました。

底の見えない泥沼のような状況ですが、僕は本日の下落がセリングクライマックスになる可能性もあると考え、残っていた現物の買い余力をほぼすべて投下して株を買い越しました。

【理由】

(1)日経平均のPBRが過去最低付近
株価指標で見た場合、リーマンショックという「資本主義が終わるか否かの瀬戸際」に付けた水準にまで下落している

(2)F&G指数が「1」
市場のセンチメントを表わすといわれるFear&Greed指数が「1」を付けており、相場は悲観の極みにあるといえる。

(3)信用評価損益率が過去最悪
松井証券が公表している「マザース銘柄の信用評価損益率(松井証券内)」が▲42.60%と過去最悪(3/12時点)の水準に達していたこと。

ここから大きな下落があった場合、耐えきれなくなった個人の追証売りによって株価が下方にオーバーシュートし、その後は、反発する可能性あると考えました。

(4)前日の米国株式市場が大暴落
前日(3/12)の米国株式市場は、NYダウが▲2,352ドル安と過去最大の下げ幅となり、翌日の日本市場もパニック売りとなる可能性が高いこと

NYダウ2352ドル安、過去最大の下げ幅 米入国制限警戒(2020/3/13日本経済新聞)


確かに新型コロナは恐ろしい病気であり、お年寄りを中心として世界で4千人もの死者が出ています。

しかし、今年度は米国だけでインフルエンザの死者数が1万人を超えています。

メディアが興味本位でセンセーショナルな報道をするせいで、世界中の人が現実のリスクに対する歪んだリスク感覚を抱いていることが疑われる状況、株価も本質的には過剰反応しているように感じられます。


そこで、コロナショックが業績を直撃せず、十分な清算価値のある銘柄や、あるいはこの機会に安くなった成長株を中心に買い付けました。



家電や自動車向けのゴムホース屋さん。一部界隈ではタイポリくんと呼ばれて愛されて(?)います。

シクリカルですが、バランスシートが綺麗なネットネット銘柄であり、一株当たりの正味流動資産価値は643円ほどあります。

過去10年のEPS平均は64円ほど、足元では特損計上で業績を下方修正していますが、この株価水準なら文句なく割安です。

予想PER  38.1倍
実績PBR  0.25倍
配当利回り 3.67%


沖縄県で市場シェア5割を有する携帯キャリア。日本有数の連続増配企業でもあります。

新型コロナで外出規制があったとしても、人々は携帯を解約はしませんし、なんなら動画を見たりゲームをしたりでパケット通信料が増加するから追い風なのではないでしょうか?

予想PER  9.34倍
実績PBR  1.06倍
配当利回り 4.18%


ネットリサーチに強い調査会社。日本国内ではインテージと双璧。

2014年に米ベインキャピタルが500億円で買収し、2017年に再上場。
BSがのれんで汚いことが懸念事項ですが、旧・マクロミルはリーマンショックのあった2008年度にもROE17.4%という超高収益を示したピカピカの企業です。

この会社がPER5~6倍というのは流石に安すぎると思うのですが。。。

予想PER  5.44倍(IFRS、下方懸念あり)
実績PBR  0.76倍
配当利回り 1.85%


新車向けのコーティング剤と海外向けの補修部品販売を行う会社。

昨年は会社側が積極的にIR活動をしたこともあってか知名度が向上し、高収益企業として株価も上昇したのですが、見事な”いってこい”。

予想PER  6.00倍(特益あり)
実績PBR  1.04倍
配当利回り 3.59%


2018年のIPO企業、クラウド型のWMS(倉庫管理システム)で国内トップシェアを有する企業です。
前から欲しかったものの、平均PER60倍くらいで買われていたのでなかなか手が届かなかったのですが、予想ベースでPER20倍くらいまで落ちてきたのでやっと買えました。

中小企業でプラットフォーマーを通さずにネット通販を行う企業は増勢傾向にあり、安価で在庫管理・発送作業を効率化できる当初のシステムの需要は硬いと思います。

予想PER  21.41倍
実績PBR  2.82倍
配当利回り 0.00%


一般消費者からは「はてなブログ」が有名ですが、サーバ監視システム「Mackerel」といった法人向けサービスが主力事業となっています。

当期は、投資フェーズであることと、はてなブログでグーグルの広告プラットフォームに接続できなくなるという一時的要因で業績が弱いですが、後者の問題は2Qで解消したので、また成長軌道に戻ると見ています。

予想PER  19.96倍
実績PBR  1.99倍
配当利回り 0.00%

結びとして

今回の暴落は本当にキツいです。

今のところはまだ「最後まで現物株を保有したまま頑張るぞ」という気概でいますが、こっから更に▲2~3割下げたら、もう頭がパニックになっているかもしれません。

あるいはすべてを諦めて凍死家モードとなっているかも?

ただ、そういうところも含めて、今回の相場の中で感じたことを定期的にブログに残せていけたらな、と考えています。

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