四国化成工業(4099)|22年3月期ざっくりレビュー

四国化成工業(4099)が2022年3月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況


売上高は+9.2%の増収、営業利益は+13.5%の増益となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

四国化成工業は、香川県丸亀市に本社を構える化学品・建材メーカーです。
タイヤの原料やプリント配線板の防錆剤等、世界シェア1位・2位の製品を多数有するグローバルニッチトップメーカーです。

当期のセグメント別の業績を確認します。

まず化学品事業は、売上高349億95百万円(前年同期比+17.2%)、セグメント利益75億45百万円(前年同期比+0.1%)となりました。
タイヤ原料やプリント配線板の防錆剤といった主力製品が好調だったほか、コロナ禍で米国人が自宅にプールをたくさん設置する中、米国唯一の塩素工場がハリケーンで停止した影響で、プール用の殺菌消毒剤が大きく伸長しました。

決算説明資料から海外地域別の売上高推移を確認しますと、プールの消毒剤で特需があった北米向けが大きく伸長しています。


もう一方の建材事業は、売上高179億61百万円(前年同期比▲4.3%)、セグメント利益25億76百万円(前年同期比▲26.5%)と減収減益でした。
壁材やエクステリアの需要が低調だったことと、アルミ等の原材料価格の高騰の影響を受けたようです。

3.まとめ

決算と合わせて、2023年1月に持株会社体制に移行し、商号を「四国化成ホールディングス」に変更する計画を公表しました。同時に決算期を12月に変更するため、来期は9か月の変則決算となります。

ロシアのウクライナ侵攻もあってインフレが加速する中ですが、経営体制の強化も図り、引き続き讃岐うどんのように粘り強い業績を見せてくれることを期待しています。

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