アルバイトタイムス(2341)|22年2月期ざっくりレビュー

アルバイトタイムス(2341)が2022年2月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況


売上高は+16.8%の増収、営業利益は均衡圏に浮上となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

アルバイトタイムスは、静岡県を中心として無料求人誌「DOMO」を発行している企業です。いわゆるフリーペーパー屋さんですね。

長期業績を見ると、非常にシクリカルかつ、売上・利益が右肩下がりにあります。
過去には、首都圏版や大阪版なども発行していましたが、2008年頃の不況時に事業を整理しました。インターネットの普及による「フリーペーパー」市場縮小の影響も受けています。

そんな中で、僕が同社に投資をしていた理由は二つありました。

一つは過去の利益の積み上げによる資産価値。
もう一つは、新規事業として取り組んでいるサブスクリプション型の採用管理システム「ワガシャdeDOMO」の伸長です。
2022年2月期 中間決算説明資料より

「ワガシャdeDOMO」は、自社専用の採用サイトを簡単に立ち上げられる採用管理システム(ATS)です。求人記事が自社媒体「DOMONET」やリクルートの「Indeed」等と自動連携するといった機能を有しています。

この採用管理システム事業が、ここ1~2年は年率80%強のペースで売上を伸ばしており、上期についても6割強の増収率となりました。(通期はまだ未開示)

斜陽と見られるフリーペーパー業から、より景気変動の影響を受けにくいSaaS業への転換が進み、利益率の向上と市場評価の改善という二兎を追うシナリオを考えていました。

以上をふまえて、当期の業績の確認です。

主力の採用管理事業については、採用管理システムを顧客に提供する『ワガシャ de DOMO』(サブスクリプション型課金モデル)の販売拡大もあり、売上高は3,055百万円(前期比21.4%増)、セグメント利益は604百万円(同442.8%増)となりました。コロナ禍からの回復もあり、業績は改善傾向です。

次に来期予想を見てみます。
増収率は+19.9%と高いものの、利益は低水準で、個人的には物足りない内容でした。
その他、発行済み株式の2%強の自社株買いも発表しています。

3.まとめ

利益の回復が弱いなと感じたことと、自社株買いにより翌日の株価が急騰していたため、一度持ち株を手放すこととしました。

ただ、サブスクリプション型システムの拡大というシナリオは魅力があると思いますので、引き続き動向を追っていきたいと考えています。
まずは、来週月曜の決算説明資料を確認したいです。

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