こんにちは。相場の養分かもねぎ(@kamonegi_kabu)と申します。
今回は、名古屋を地盤に携帯販売店を展開する他、上場子会社テンポイノベーション(3484)も有するクロップス(9428)を分析します。
目次
1.事業内容
2.財務状況
3.まとめ
内容については、同社の直近期における株主通信を参考にしています。
愛知県、三重県等を中心にauの販売店を展開。
売上高は174億円と全社の42.4%、営業利益は2億円と16%を占め、年度によって業績にバラツキがあるものの毎年黒字を継続しています。
足元では、総務省の指導によってスマホ販売台数の減少が見込まれることから、同社に限らず、携帯販売業界には逆風の環境下ですね。
本事業は、店舗向けの賃貸物件をオーナーから借り上げ、飲食店等へ又貸しするビジネスです。上場子会社のテンポイノベーション(3484)が展開しています。
売上高は80億円、営業利益は53%と全社の53%を占めます。
ただし、当期利益の段階では非支配株主分の流出がありますので、業績への寄与度はだいぶ下がります。
テンポイノベーションの上場は2017年と比較的最近のことでしたが、高成長・高収益ということで予想PERも28倍と人気を維持しています。
個人的には、店舗賃料が下落し始めた際に逆ザヤ契約を抱えるリスクが怖いですね。
その他にも、包装資材卸、ビルメンテナンス、人材派遣等の事業を行っています。
ビルメンテナンスについては、いすゞ自動車等を顧客に持つストック型のビジネスであり、年2億円ほどの利益を安定的に稼いでいます。
数値は各年度の有価証券報告書における「主要な経営指標等の推移」を拾いました。
意外と商売が上手で、売上・利益ともに徐々に拡大させていますね。
クロップスの面白いところは、親子上場銘柄であるテンポイノベーションとの間で、時価総額が大幅に逆転している点にあります。
まず、クロップス(9428)の時価総額は58億円。
次に子会社テンポイノベーション(3484)の時価総額は152億円。
クロップスは、テンポイノベーション株の56.35%を保有し、その持分の時価総額は85億円(=152億円×56.35%)となります。
つまり、上場子会社の持分だけで時価総額を5割近く上回っている計算になるのです。
クロップスは、店舗賃貸事業を除いたとしても、au販売店やビルメンテナンス等と様々な事業を運営、前期決算ではこれらを合わせて+6億円ほどの営業利益を出しました。
現時点の時価総額を前提とすると、年6億円の利益を稼ぐ商売が、▲28億円とマイナス評価されているわけです。
そんなバカな?という感じもするのですが、以下の通りディスカウントされそうな要素もあります。
①有利子負債を31億円ほど抱えている
②au代理店ビジネスの不透明さ
③子会社の株価のボラティリティ
適正な評価なんですかねぇ?よく分かりません。
・予想PER : 11.36倍
・実績PBR : 0.82倍
・予想配当利回り : 1.96%
※他に株主優待として500株で3,000円相当のカタログギフト
ジリジリ下げるようなら、優待を貰える単元くらいは買っても良いように思いました。
なお、投資は自己判断でお願いいたします。
本ブログ内で銘柄分析を行った企業の一覧を作成しました。
今回は、名古屋を地盤に携帯販売店を展開する他、上場子会社テンポイノベーション(3484)も有するクロップス(9428)を分析します。
目次
1.事業内容
2.財務状況
3.まとめ
1.事業内容
まずは、クロップスの事業構造を見てみましょう。内容については、同社の直近期における株主通信を参考にしています。
(1)移動体通信事業
出典:クロップス 株主通信(以下同) |
売上高は174億円と全社の42.4%、営業利益は2億円と16%を占め、年度によって業績にバラツキがあるものの毎年黒字を継続しています。
足元では、総務省の指導によってスマホ販売台数の減少が見込まれることから、同社に限らず、携帯販売業界には逆風の環境下ですね。
(2)店舗転貸借事業
売上高は80億円、営業利益は53%と全社の53%を占めます。
ただし、当期利益の段階では非支配株主分の流出がありますので、業績への寄与度はだいぶ下がります。
テンポイノベーションの上場は2017年と比較的最近のことでしたが、高成長・高収益ということで予想PERも28倍と人気を維持しています。
個人的には、店舗賃料が下落し始めた際に逆ザヤ契約を抱えるリスクが怖いですね。
(3)その他事業
ビルメンテナンスについては、いすゞ自動車等を顧客に持つストック型のビジネスであり、年2億円ほどの利益を安定的に稼いでいます。
2.財務状況
(1)財務数値
まず、クロップスの過去の業績推移を確認します。数値は各年度の有価証券報告書における「主要な経営指標等の推移」を拾いました。
意外と商売が上手で、売上・利益ともに徐々に拡大させていますね。
(2)資産価値
さて、ここからが本題です。クロップスの面白いところは、親子上場銘柄であるテンポイノベーションとの間で、時価総額が大幅に逆転している点にあります。
まず、クロップス(9428)の時価総額は58億円。
次に子会社テンポイノベーション(3484)の時価総額は152億円。
クロップスは、テンポイノベーション株の56.35%を保有し、その持分の時価総額は85億円(=152億円×56.35%)となります。
つまり、上場子会社の持分だけで時価総額を5割近く上回っている計算になるのです。
クロップスは、店舗賃貸事業を除いたとしても、au販売店やビルメンテナンス等と様々な事業を運営、前期決算ではこれらを合わせて+6億円ほどの営業利益を出しました。
現時点の時価総額を前提とすると、年6億円の利益を稼ぐ商売が、▲28億円とマイナス評価されているわけです。
そんなバカな?という感じもするのですが、以下の通りディスカウントされそうな要素もあります。
①有利子負債を31億円ほど抱えている
②au代理店ビジネスの不透明さ
③子会社の株価のボラティリティ
適正な評価なんですかねぇ?よく分かりません。
3.まとめ
最後に現時点(2019年7月)のクロップスの株価指標を確認します。・予想PER : 11.36倍
・実績PBR : 0.82倍
・予想配当利回り : 1.96%
※他に株主優待として500株で3,000円相当のカタログギフト
ジリジリ下げるようなら、優待を貰える単元くらいは買っても良いように思いました。
なお、投資は自己判断でお願いいたします。
本ブログ内で銘柄分析を行った企業の一覧を作成しました。
0 件のコメント :
コメントを投稿