サンネクスタグループ(8945)|21年6月期ざっくりレビュー

サンネクスタグループ(旧:日本社宅サービス)が2021年6月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。

1.決算概況

売上高は▲1.2%の減収、営業利益は▲2.3%の減益となりました。

以下は長期の業績推移となります。

2.事業動向

サンネクスタGは、借上社宅の管理代行サービスで国内トップシェアを有しています。社宅の管理代行というのは、企業が転勤者向けに提供する借上社宅について、その物件選定から新規契約・更新・解約手続き、入居中のトラブル対応等を代行するサービスのことです。

当期の業績を見ていきます。

まず、主力の社宅管理代行サービスについては、売上高4,158百万円(前年同期比+0.3%増)と微増収、コロナ禍により新規受注が低調だったこと、企業の転勤が少なく引っ越しに係る事務手数料が減少となったようです。

マンション管理を中心とする施設総合管理事業については、売上高3,955百万円(前年同期比▲4.0%減)と減収、大規模修繕工事の件数が減少したことが影響したとの説明です。

その他の新規事業については、売上高404百万円(前年同期比+12.7%増)と増収となりました。マンション管理会社向けの24時間コールセンターサービスが伸長したようです。

3.まとめ

主力事業の社宅管理代行は、ここ数年で企業の新規導入が一巡し市場規模が頭打ちとなっているようです。サンネクスタGも意欲的な中計を掲げて新規事業の拡大を目指していますが、すぐに成果は現れず業績的にも頭打ちとなっています。

僕自身は長年の株主であるため、すぐに売却しようとは思いませんが、しばらくは株価的に評価される可能性は小さい気がします。

最後にBSも見てみましょう。

投資その他の資産の「投資有価証券」が50億円、総資産の約4割を占めています。

実は、サンネクスタGは福利厚生大手のベネフィット・ワン(2412)の株式を138万株保有する大株主であり、足元の株価水準では約51億円の価値となります。
サンネクスタの時価総額は110億円ほどなので、株価の半分はベネワン株でできてるような状況ですね。

ベネワンの成長が続くようならば、保有する投資有価証券に対する資産バリュー株的な感じならないかな、と少し期待しています。

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