アイリックコーポレーション(7325)が2021年6月期決算を発表しましたので、ざっくりと確認しました。
上場してから日が浅い企業であり、長期の業績推移は割愛します。
1.決算概況
売上高は+11.3%の増収、営業利益は▲23.7%の減益となりました。上場してから日が浅い企業であり、長期の業績推移は割愛します。
2.事業動向
アイリックコーポレーションは、乗合保険ショップ「保険クリニック」の運営企業です。
乗合保険ショップというのは、街中に店舗を構えて、複数の生命保険会社の商品から最適な商品を販売する代理店のことです。
保険ショップという業態は、「家計の見直しをしたい」等で能動的に保険を検討する顧客に支持され、市場規模が拡大傾向にあります。
アイリックの「保険クリニック」は、最大手で伊藤忠傘下の「保険の窓口」、光通信系の「保険見直し本舗」に次ぐ規模を持っているようです。
また、自社開発した保険の商品検索・分析システムを外販しており、これが安定的なストックビジネスになっています。合わせて、OCRシステム等の開発も行っており、将来的には一つの柱に育てていきたいようです。
当期の業績動向を確認します。
保険販売事業は、売上高2,759百万円(前期比+7.1%増)の増収。
保険ショップの店舗数は、直営店舗52店(前期比+8店)と増加、緊急事態宣言の発令により来店者数は伸び悩んだようです。
ソリューション事業は、売上高1,327百万円(前期比+12.9%)の増収。
この事業は、保険システムの外販を行う「AS部門」とフランチャイズを運営する「FC部門」に分かれます。
堅調だったのがFC部門で、フランチャイズ店舗数は195店(前期比+14店)と順調に拡大しました。
また、保険システム(AS SYSTEM)についても、期末の契約ID数は8,401ID(前期比+412ID)と積みあがっているのですが、期中に大型解約があった影響もあり、売上は5%増に留まりました。
システム事業は、売上高551百万円(前期比+32.0%増)と大幅増収。
「スマートOCR」という商品が、JTBや国税庁、統計センター等から大型受注を得られたようです。ただ、当期についてはカスタマイズ費用の発生により利益貢献は僅少だったようです。
利益面では、上期に認知度向上施策としてテレビコマーシャルを積極的に実施したため、減益となりました。
3.まとめ
2期連続で営業減益となってはいますが、事業の進捗はそこまで悪くないように思います。PERがやや割高なので、株価が下げるようであれば時々買い増ししていきたいですね。
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